僕は君が

ときめきの用例採集

ノンバーバルパフォーマンス『ギア-GEAR-』

京都に滞在していた2月に観た『ギア-GEAR-』の感想を。ストーリーの結末などのネタバレはなし。

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河原町を歩いていたら『ギア-GEAR-』の当日券をたまたま販売していたので観てみた。当日券は前売りより500円高くてお値段4,200円なり。ちなみにこれは、スタンダードエリアの当日券のお値段。他にもサイドエリア、スペシャルエリアがあり。土日のチケットは完売していることが多いらしい。
ギアの専用劇場がある1928ビルはスタバの向かい、三条御幸町の角にあるたいそうレトロな建物。アートスペースやアクセサリーショップ、カフェ、レストランなどが入っている。開演までの間にちょっと覗くだけのつもりだったのに、綺麗すぎるイヤリングをあっさり買っちゃった。で、この3階がギア専用小劇場。雰囲気は最高だけどバリアフリーとはほど遠い建築なので、スーツケースやベビーカーなどの大きな荷物がある人はかなり大変そう。エレベーターやエスカレーターがない上に結構急な階段。ただ、荷物を頑張って持って上がれば受付で預かってはくれる模様。女性お手洗いの個室は2つで、開演前は多少の行列ができていた。

ギアは公式のキャッチコピー通り、セリフなし(ノンバーバル)のパフォーマンスのみで繰り広げられるエンターテインメント!ジャグリングや手品といったパフォーマンス以外にも、プロジェクションマッピングなどがシンクロしていて演出がお見事!「言語の壁」にとらわれていないエンターテイメントだからこそ、外国人観光客が多い京都でも大いにウケてるんだろうな。トリップアドバイザーでは1位の伏見稲荷大社に次いで2位の人気だそうで。私が観た回でも客層がかなり幅広くて、たしかに国籍・年代問わず楽しめること間違いなしと納得。
出演者は、パントマイム、ブレイクダンス、マジシャン、ジャグリング、ドールの5名。何名かいるパートメンバーの1名が公演ごとに出演するという形式。キャストによって結構雰囲気変わるのかな。私が観た回のキャストはこちら。

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ちなみに、ギアのイメージイラスト担当は『十二国記』の山田章博さん……!貪るように『十二国記』を読んでいた時期があるのでこれにはものすごく高ぶった。美麗なイラスト!物販コーナーには山田さんが描いたギアの絵本まである。すごい。


ギアのストーリーはこちら。 

人の心が起こす、再生の奇跡

人間型ロボット「ロボロイド」が働き続ける、忘れ去られた古い元おもちゃ工場。
人間が去った今も働き続けるロボロイドたちの前に、かつてこの工場で作られていたおもちゃの人形「ドール」が現れる。
ロボロイドは、異物に対する解析機能を通じて、ドールと触れ合い、ドールが持つ不思議な力により、思わぬ能力を発揮する。
一方、ドールはロボロイドたちとの「遊び」を通じて、少しずつ人間に近づいていく。
そんな楽しそうな時間もつかの間、あることをきっかけに工場が大暴走を起こしてしまう。

そして……

 

京都の感動エンターテイメント ギア-GEAR-


人間型ロボット「ロボロイド」は働き続けているものの、人間からは忘れ去られた元おもちゃ工場が舞台。観客は、ロボロイドたちの日常を見に来た見学者という設定。公演前には前説としてスタッフのお姉さんが工場見学という体で案内をしてくれて面白い。英語での説明は潔く諦めているのにも笑った。演出上、前方席の人は特に、途中でゴーグルをかけた方が安心かもというアナウンスがあるけれど、その使用タイミングは雰囲気で察してくださいとお願いする斬新さ。でもたしかに雰囲気で察せるので大丈夫。ゴーグルを使うこの演出はワクワクしてかなり好きだった。

さすがは専用劇場なだけあって、劇場自体がギアの世界観。舞台上だけじゃなくちょっとした小道具も工場内部を意識したものになっていて、スチームパンクな世界観を構築する要素の一つ。劇団四季のCATSシアターを思い出した。大分ガタが来ている工場の中にはスイッチや巨大なファンも設置されている。おまけに、座席は100席なので舞台と客席がかなり近くてキャスト陣の表情や動きをしっかり目にすることができる。まあ、その距離でじっと凝視していてもマジックのタネが分からないことが多かったんですけどね……。何がどうなってああなったんだ……。

5人中4人はロボロイドという設定のため、キャスト陣はロボットらしいカクカクとした動きが多め。ジャグリングや手品のキャストも本当にロボットらしい動きが綺麗でコミカルで、4人の動きを眺めているだけで一気に惹きこまれた。その後、ドールにパワーをもらって秘められていた才能が開花した4人それぞれが、特技を披露していくストーリー。パントマイムの動と静のギャップの美しさには息を呑むし、ブレイクダンスのダイナミックすぎる技には自然と拍手が生まれるし、観客も巻き込んだマジックには「え!?」とみんなで驚きっ放しだし、ジャグリングでのすべてコントロールされた滑らかな動きには呼吸を忘れてしまうほどで!それぞれのパフォーマンス力の高さに昂ぶった~~~!プロジェクションマッピングやレーザーライトとの合わせ技も素晴らしくて、こうしてストーリーと技術が加わるとさらにさらに楽しくなるんだなぁとニヤニヤしてしまった。
そして、ドール!最初はお人形らしくまったく動かなかったドールが徐々に表情も動作も変わっていくのがキュート。手を引かれても何をされてもピクリとも動かなくて凄まじい。好奇心旺盛で自由奔放なドールに見事に振り回されていくロボロイドたちの苦労っぷりも面白くて、笑いが絶えなかった。


ストーリー自体はかなりシンプル。ノンバーバルがゆえにあまり複雑にはできないんだろうな。ノンバーバルで本当にストーリーって理解できるものなの?という疑問を持たれそうだけど、キャストそれぞれの表情がすごく豊かな上に一挙手一投足に感情が現れているから非常に分かりやすい。セリフがなくても、私の感情は思いきり揺さぶられて、最後にはちょっとほろりともした。言葉がないからこそ「言語の壁」が生まれない一方で、観客それぞれの中でロボロイドたちやドールの「言葉」が生まれていた気がする。ラストについても観客側の想像に委ねる部分が大きい。


今までは京都のみだったけれど、すでに千葉でも公演が始まってるようなので関東の方もぜひ!私は4~5月にでも観に行く予定!

 

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