僕は君が

ときめきの用例採集

『TOKYO TRIBE』STAGE

TOKYO TRIBE』STAGE10/7ソワレ公演のネタバレあり感想。一部セットリストにも触れています。

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梅棒は私を裏切らない!!!今後の梅棒公演、最低2枚はチケットを確保しておこうと決意させてもらえる素晴らしさだった。アガる~~~!!!あ、『TOKYO TRIBE』STAGEは梅棒の伊藤今人さん演出で、梅棒メンバーも出演してます。

HIPHOP?ぷちょへんざ?「俺は東京生まれHIPHOP育ち」?なんて浅すぎる知識(とさえ多分呼べない)しかなくて、ダンス×演劇×HIPHOPを打ち出している今回の『TOKYO TRIBE』についていけるのかな……と恐る恐るの観劇だったのに最高に楽しめた!間近で見るダンスと生で聞くラップの熱量偉大すぎる……!今はセットリストを参考にしてYou tubeでJ-Rapを聴きまくっている。
「2017年 秋、シヴヤ、抗争に踊る。」というキャッチコピーにふさわしく今回の劇場は渋谷、TSUTAYA O-EAST。本物のライブハウス。貰うフライヤーも普段の舞台とはちょっと毛色が違っていて、ライブ情報誌なんて新鮮。友人のバンドを見に小さなライブハウスに行くことはあるけれど、O-EASTなんて比較的大きめのハコには入ったことがないので少し緊張した。今回は指定席とスタンディングがあって、スタンディングってどういうことなの……と思ったので指定席を購入したけれど、指定席横に柵で仕切られたスタンディングエリアがあってまさにライブハウス。1ドリンク制でアルコールを飲みながら舞台を観られるって、ここはKen's bar(アルコールも提供する平井堅のコンサート)か……と開演前からカルチャーショック。

 

架空都市トーキョーにはいくつもの「トライブ」が存在し、各々の街を縄張りとし日々を生きている。トライブのひとつ、渋谷SARUのメンバーである海も、いつものように仲間達との変わりない日々を送っていた。そんな中、かつて海の親友だったメラが率いるトライブ、池袋WU-RONZの手によってSARUのメンバーが凄惨な死を迎える。
渋谷SARUリーダーのテラは暴力による事態の解決を禁じたものの、そのテラ自身もメラの手によって殺害されてしまう。そして、海とメラの過去に関係するスンミ。渋谷SARUと池袋WU-RONZの抗争に巻き込まれる原宿JINGUS。生み出された火種は再びトーキョー中を巻き込んだ抗争へと発展していく。

 

tokyo-tribe.com


原作は読んだことがあるけれど記憶が少々曖昧。Tribe=族、というのはこのマンガで覚えた。映画・アニメは未見。ラップミュージカルと謳われている映画の感想を漁ったところ、原作とは大分内容が違うっぽい。原作ではストーリーよりも画の強さ重視と思える部分も多くて、容赦なく淡々とキャラは死んだり怪我を負ったりする。幼い頃にこの原作を読んで以来どうしても試着室を警戒してしまう。トラウマ。ブッバ(裏社会ボス)の残虐ショーなんて絶対に実写化無理だ~。
トーキョーを支配するギャングの抗争というと今をときめくハイローを思い出すけれど、『TOKYO TRIBE』では仲間が呆気なく死んでいるので基本的にシリアス。日本刀やチェーンソーを武器として躊躇なく殺したりでバイオレンスに振り切っている。今回の舞台では、原作での残虐描写はほぼカット。登場するグループも減っている。そのため登場人物(特にメラ)の行動原理に謎な部分が少し生まれている気もするけれど、この辺りは原作未読ならかえって気にならないかも?原作を知っているからか、メラが随分と愛に生きる男に……と最初は感じた。原作の大きな流れは損なわないまま重要エッセンスはちゃんと入れられているし、若干エモい方向にストーリーが組み立てられていて、それが好みドストライク。あと、ブッバとスカンクは原作より格段にかっこよくなっていて、最初誰だか思い出せなくて驚いた。かっこよすぎるでしょ!原作未読の方には「ブッバ」「スカンク」で原作キャラクターをググってほしい。

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TOKYO TRIBE』のここが最高!

①ダンスが最高
ダンスに詳しくなくて具体的な技名まで書けないのが悔しすぎるけど、とにかくどのダンスもすごい!!!観て!!!(語彙力)片手だけで全身を支えて何秒間も停止とか、手だけで延々回転し続けるとか、ダンスひいては人間の身体能力に感嘆する。自然と口から歓声がこぼれてる!梅棒メンバーはもちろんのことその他のキャスト陣も素敵すぎるダンスの連続で全編ずっと最高。梅棒前回公演『ピカイチ!』でも一際輝いていた魚地菜緒さん、まだJKであどけない雰囲気なのに凄まじいダンスを見せてくれる。役柄としては原宿JINGUSの中で紅一点の存在で、今回も恋する乙女で、とにかく可愛い。そりゃこの子を人質に取られたら原宿JINGUSメンバーは池袋WU-RONZに従うしかない……という説得力がすごい。
トライブごとにダンスのテイストは違っていて、ブレイクダンスからジャズダンスまで色々あり。池袋WU-RONZ3人組(ライオンキングのハイエナ3人組を思い出した)のダンスが好き。今回ライブハウスが会場というのもあってステージとの距離がかなり近い。おまけに、②で触れる通り、生でのラップもあるから熱気が凄まじい。盛り上がりがまさにライブ。そんな中で、ダンスに縁遠い日常では絶対にお目にかかれないようなパフォーマンスを間近で目撃できたら、熱狂するに決まってるじゃん!??まだ数回しか観たことのない新規だけど、梅棒絡みの舞台を観る度に観劇以外のアンテナも刺激されて最高オブ最高~~~。ダンスについては熱い記事が出ているのでそちらもぜひ。ダンサー向け情報サイトだからか、「ダンスを志す者ならば、これを観ないでどうする」と直球フレーズでよいですね!写真も載ってますよ!金属バットvs日本刀でのバトル写真など!字面で見ると「金属バットvs日本刀」ってどういうことだよって感じですね。そういう感じです。

dancefact.jp


②ラップが最高
まず、テーマソングがMIYAVI VS SKY-HI「Gemstone」という気合いの入りよう。この曲は11/8頃発売のMIYAVIアルバムで聴けるらしい。次に、本編で流れるJ-Rap。音楽監督にヒップホップMCのKEN THE 390さんを据えて、梅棒本公演と同じように既存のJ-Rapの曲を使用してストーリーは進行していく。梅棒本公演では基本的にノンバーバルでダンス×演劇×J-POPの合わせ技だけれど、今回の『TOKYO TRIBE』ではダンス×演劇×HIPHOP!本公演に比べれば多少セリフもあり。「俺は東京生まれHIPHOP育ち」ぐらいしか知らないのでHIPHOPのノリについていけるかなぁ……と正直そこが観劇前の最大の懸念事項だったけれど、杞憂!完全なる杞憂!勝訴!面白かった!フリースタイルダンジョンとか見ておけばもっと楽しめたのかも、とは思うけれど。観劇後にフリースタイルダンジョン公式サイト覗いたら、KEN THE 390さんって審査員なのか!ブッバ役のACEさんも出てる!『TOKYO TRIBE』、もしかしなくてもHIPHOP界隈の有名な人たちが出演していたんだと今更思い知る。また、既存曲だけじゃなくオリジナルのラップパートもあり。キャスト陣が自らリリックを書き上げたらしい。You tubeで公開中のKEN THE 390さんオリジナルラップはこちら。

youtu.be

私の中で最高潮に盛り上がったのは、DOTAMAさん演じる書記長(キャラ名)が原宿JINGUSたちと絡むシーン。原宿JINGUSの真似をしてたどたどしいダンスをしていた書記長がマイクを握った瞬間、めっちゃくちゃ流れるように淀みなくラップを披露し始めて、何事!??って驚いた。DOTAMAさんがヒップホップMCだということさえ気づいていなかったので本当にびっくり。DOTAMAさん、開演前の数分の小芝居にも付き合ってくれてるから何となく油断していた……。DOTAMAさんがマイクを握ってラップを歌い始めた瞬間、O-EASTが揺れた。熱狂した。独壇場ってああいうことを言うんだろう。観客が自然と歓声を上げるし、手を振るし、あれはまさしくPARADISE!書記長が歌ったのは、DOTAMAさんのバンドFINAL FRASH「PARADISE」。You tubeの公式動画はこちら。

www.youtube.com


③メラとスカンクが最高
はい、好み。ただの好み。好きです。メラとスカンクの関係性。何をおいてもメラ。Beat Buddy BoiのSHUNさん演じるメラ。カツアゲから助けたスカンクに懐かれたメラだけど、メラを独り占めしたいスカンクの策略によって恋人・フジヲが暴行された挙句に自殺してしまう。スカンクの策略とは知らないまま、死の責任を自分自身と親友・海(主人公)に求め続けて二人の友情は壊れることに。そうして、ブッバの元で池袋WU-RONZのトップとして汚い仕事を任されていたメラは恋人に生き写しの女性スンミを助けるため、ブッバに反旗を翻して……といったストーリー。主人公・海の影がどうしても薄い。メラは舞台冒頭ではまだ高校生で、そのときのセンター分け年下彼氏感が青春の極みすぎて尊い。恋人・フジヲを演じる宮澤佐江ちゃんの年上彼女感が最高。佐江ちゃんがあんなにOLっぽいセットアップを着ている姿を目撃する日が来ようとは……(元AKBヲタ)。メラはその後、池袋WU-RONZのトップになって以降、黒のロングコートを羽織ってサングラスをかけていて一気に大人の男性。ちなみに原作では、ブッバに両親を殺害されていたりでさらに波乱の人生を送っている。
スカンク。カツアゲより助けてくれたメラを恩人として崇めるあまり、その周囲の人間全てを邪魔者と見なす。恋人・フジヲの自殺によって親友とも絶縁したメラのそばを離れずに楽しく過ごしていたスカンクだけど、恋人にそっくりのスンミの存在をきっかけとして、メラはブッバに一人反旗を翻してしまう。その代わりに池袋WU-RONZの新トップに就いたスカンクの見つめる先にはメラ。このシーンで流れる歌がPSG「かみさま」。この冒頭の歌詞がスカンク→メラすぎて、梅棒の選曲センスは本当に神がかっている。

お願い神様こっちを見て
あいつらなんかよりこっちを見て

スカンク~~~!!!原作のスカンクはメラの歓心を得るためにさらに非道なことを繰り返していて同情できないんだけど、舞台ではそのスカンクの心情にも寄り添った場面が少しあって、それがたまらない気持ちにさせられる。こういう、最悪なまでに拗らせた挙句に結局何も手に入れられないキャラクターが好きなんだ……。

 

以上、『TOKYO TRIBE』の最高な点でした!トーキョートライブよかった!
ちなみに、梅棒での気になる存在・野田裕貴さんは渋谷SARUのメンバー・裸武を演じていた。漢字は勇ましいのにB-BOYっぽい服装が可愛すぎる。

TOKYO TRIBE』STAGE、残すは大阪公演だけ!10/21&22に松下IMPホールにて。関西近辺の方はぜひ!