僕は君が

ときめきの用例採集

西尾維新大辞展

銀座松屋8階にて開催中の西尾維新大辞展に行ってきたので感想を。

 

exhibition.ni.siois.in

 

西尾維新先生の作家業15周年を記念した今回の展覧会。西尾維新先生といえば〈物語〉シリーズ忘却探偵シリーズなど多作でヒット連発のイメージだけど、中高生の頃に読みふけっていた戯言シリーズの印象が私には今でも強烈。最初に『クビキリサイクル』を買ったとき、本屋のPOPに踊ってたキャッチコピーを今でも覚えてる。「京都の二十歳」!今は本屋には多分文庫版しか置かれてないだろうけど、ノベルスのカバーイラストが可愛い。文庫の方はさらにスタイリッシュになってる気がする。戯言シリーズの中でも『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』を初めて読んだときの衝撃は凄まじくて、仄暗い青春ミステリーとして至高。

チケットは日程ごとに絵柄が変わるってことで、戯言シリーズ目当てで8/3に松屋へ。比較的夜に行ったからか、そこまで混雑していなくて見やすかった。文字量が多いから立ち止まって展示を読み込むことになるので、人が多いと少し大変そう。
会場。大辞展の名前通り辞書の索引を模したレイアウトになっていて、あいうえお順に作品や西尾先生の作風などについて説明がされている感じ。この展覧会のために西尾先生が書き下ろした仕事量を想像しただけで震えるぐらいに情報量がとてつもない。書き下ろしコラムだらけで最高オブ最高。プロジェクションマッピングを駆使した展示も多くて一部では写真撮影可能。入場するとまずは右手壁に、今までのシリーズ作品のキャラクターたち勢揃いのパネル。キャラクターウォール、と会場MAPには書かれてる。ここは早速撮影可能だったから張り切っていっぱい撮った。

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初めの方に、多くの著名人からのコメントがあったんですけど、戯言シリーズなどのイラスト担当の竹先生の色紙にぐっときた。戯言シリーズのキャラクターたちが描かれた中で「はじまりは西尾さんでした」の一言。こんなの、戯言シリーズを読み込んできた読者としては胸に詰まるものがある。西尾先生も竹先生も戯言シリーズ一作目がデビュー作。竹先生は現在、最前線で月1ぐらいで描き下ろしイラスト掲載中。(http://sai-zen-sen.jp/special/takegarou/

 

ここからはさらに展示内容について。
戯言シリーズ。戯言=青春の一部なのでこの展示の滞在時間が自分でも引くぐらいに長かった。周囲にもこのエリアで留まる人が予想以上に多くて、完結から10年以上経っても愛されてる作品なんだなとしみじみ。滞在が長くなった理由の一つが「戯言スポットライト」!プロジェクションマッピング技術よありがとうと言いたくなるぐらいにスタイリッシュな展示。完全ランダムで、展示されているキャラクターのイラストにスポットライトが当てられ、そのキャラクターのセリフなどが表示される。キャラクター二人にスポットライトが当てられて、その二人の会話が表示されるケースも多かった。この表示方法も多種多様で素晴らしすぎる〜〜〜。巫女子ちゃんと崩子ちゃんにスポットライトが当たるまでスマホを構えて待機してた。そう、ここも写真撮影可能!一枚だけ貼り付け。

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〈物語〉シリーズ。文字を使ってのバトルを再現した展示や、体感型のシアター展示「物語ドロップス」など、面白いものがいっぱい。〈物語〉シリーズにはあまり詳しくないけれど、映像を駆使したどちらの展示も素敵過ぎた。詳しくなくてこの感想だから、好きな人はものすごく滾るはず。「物語ドロップス」では、ゆっくり落ちてくる言葉に手で触れるとそのシーンの映像が流れるという仕組み。これ、どういう仕組みなんだろう。

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ものすごく好きな展示、「朗読」。オフィシャルサイト(http://ni.siois.in/)に掲載されている「断片小説」。これは西尾先生の各作品のテキストからの引用のみで全文が構成されている掌編小説。オフィシャルサイトにアクセスしたら表示されるので、すごく手っ取り早く西尾作品に触れられる一作。言葉遣いが好きだなぁと今でも思う。展覧会では「朗読」として、この「断片小説」を二人の声優さんがそれぞれ読み上げていく。神谷浩史さん(物語シリーズの主人公・阿良々木暦)と梶裕貴さん(戯言シリーズの主人公・いーちゃん)。私は戯言の音声ガイドで梶さんの声に感動しすぎていたので、ここでも立ち止まって何回か梶さんの朗読を聞いていた。「またいつか、どこかでお会いしたときは──、一から口説いてくださいね」と「End mark.」の言い方が特に好きです。何だろう、色気がある。
その他にも、西尾先生の1日の過ごし方紹介や1日3万字執筆されるらしい西尾先生の驚異の執筆スピードを再現した「ゴーストタイピング」コーナー。迷いがないタイピングに恐れ戦いたけれど、やっぱり個性的なキャラクターの漢字変換は大変なんだという苦労も垣間見える展示。

 

音声ガイド。前売りチケットの場合は音声ガイドつきで1700円。「ぼく&玖渚友(戯言シリーズ)」「阿良々木暦忍野忍〈物語〉シリーズ)」「掟上今日子哀川潤忘却探偵シリーズ&最強シリーズ)」の3種類。当然のごとく戯言シリーズいーちゃん&友を選択。松屋店員さんはさすがプロで、「はい、戯言ですね」と言って機器を渡してもらえた。戯言ですね、ってこれまで口にする機会がなかったフレーズだろうなぁ。
戯言OVAも見ていないから、あの二人の声を受け入れるだろうか……と心配だったけれどすごく合ってた。びっくりした。特にいーちゃんいーちゃんっぽくてどうしよう。音声ガイドの二人のトーク内容も西尾維新先生考案だから安定感がすごい。「殺しちゃうからねー」とか「暴君時代を出すな」とか二人の掛け合いが聞ける!戯言シリーズに並々ならない愛着を抱いていたから、その後の〈物語〉シリーズの爆発的人気が羨ましかったけれど、音声ガイドのいーちゃんのアニメ化への執着が凄まじくて笑った。あと、少年ジャンプ。音声ガイドはいーちゃんと友の二人がその展示作品について会話する形式で、他作品についてはまず大体アニメ化時期についてツッコミを入れてる。その気持ち分かる!分かりすぎる!私も〈物語〉シリーズのアニメ化の速さに当時驚いた。それ以外にも、いーちゃんと友の二人が戯言当時を思い出すような会話もあってニヤニヤするしかない。700円の価値は絶対にある!!

 

どのジャンルでもグッズにはあまり興味がないので展覧会に行く前は何も購入する気がなかったけど、物販コーナーに足を踏み入れてすぐにパンフレットを手に取ってしまった……。2400円。これは手元に置いておきたくなる!この展覧会の内容が全て詰まってて、西尾維新ワールドにいつでもどっぷり浸かれる!そんなわけで、パンフレット買いました。パンフレット特別寄稿の『ぶんたい!』が最高だから読んでもらいたい。十の代表シリーズそれぞれの文体での書き下ろしだから。久々のいーちゃんと友の会話に滾った。嬉しい。

東京では8/7まで。西尾維新作品に触れたことがある人は楽しめるはず!