僕は君が

ときめきの用例採集

劇団☆新感線『Vamp Bamboo Burn ~ヴァン!バン!バーン!~』

natalie.mu

 

こんなのチケット戦争起こるのでは……?生田斗真さんと菅田将暉さん共演って舞台上でビッグバンぐらい起こるでしょ。新しい宇宙始まっちゃうよ。この二人のW主演(?)をこのタイミングで実現させたのすごい。尊い生田斗真さん、トップコート俳優との共演が続きますね。トップコート所属の中村倫也さんと共演していた、去年の夏の公演『Vamp Bamboo Burn ~ヴァン!バン!バーン!~』の感想を書いてみる。通称、VBB!

8/19(金)、赤坂ACTシアター劇団☆新感線の舞台は2007年『朧の森に棲む鬼』以降、基本的に観に行ってるけど、どんどんチケット獲りづらくなってる印象。花髑髏はもたもたしてるうちに完売でした。今回、トップコート先行枠でチケットを申し込んでみたところ最前列!座席を調べてそれに気づいたときは震えた……。私のチケット運はここで使い果たされた気がする。珍しく2枚獲っていたので、誘った友人にはものすごく感謝された。やっぱり、生田斗真さまは生で観てみたいよね。ミーハー同士盛り上がりました。トップコート枠で最前列チケットだったので、中村倫也さんがこの位置によく来てくれるのかな?と予想していたら、想定外に生田斗真さまばっかり降臨された。この数秒は、地球上で一番生田斗真さまに近い距離にいるのは私なのか……!とたいそう気持ち悪いことを素で考えてしまった。普段の観劇のときにはあんまりそういうこと考えないのだけど、後で友達にも聞いてみたら同じことを思ってたらしい。1m以内に生の生田斗真さまは危険。

 

物語の始まりは平安時代。容姿端麗で剣術や武術に秀でて文才もあるのにすべてに恵まれすぎているせいか、またはその性格のせいなのか、何をしてもトゥーマッチ感が否めない藤志櫻。

竹から生まれた美しいかぐや姫に自信満々で求婚するが、かぐや姫は貴族の中で最有力候補だった藤志櫻ではなく家来の蛍太郎を選ぶ。生まれて初めて挫折を味わった藤志櫻。そこに妖しいいでたちの男が現れ、彼に噛まれたことで藤志櫻はヴァンパイアと化してしまう。

それから1000年が流れた2016年、東京。1028歳となり、日本各地を転々としながら名を変え職業を変えて、愛した女性、かぐや姫の生まれ変わりを探し続けていた藤志櫻は現在、ビジュアル系バンドのボーカリスト<TOSHIRO>としてカリスマ的な人気を誇っている。ひょんなことから、前世占いのマダムに出会い、かぐや姫の生まれ変わりを一緒に探すことになる。一方、そのころ新宿歌舞伎町では古参ヤクザの“蛇之目組”と竹井京次郎率いる新進の半グレ組織“ナメクジ連合”が反目しあっていた。あることをきっかけに彼らの闘争に巻き込まれていくことになる藤志櫻。果たして、かぐや姫の生まれ変わりはいずこに・・!?

 

Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~|劇団☆新感線公式

 


あらすじだけじゃさっぱり分からない。舞台タイトル『Vamp Bamboo Burn ~ヴァン!バン!バーン!~』も、クドカンってば語感でつけたの?と思ったけどちゃんと意味があった。そりゃそうですよね。クドカン作詞のSMAP曲『BANG!BANG!バカンス! 』を思い出して、クドカン「バン」って響きがものすごく好きなのかと。

ヴァンパイアとエイリアン(かぐや姫)が愛し合ったら燃えてしまう、と後半で明かされる秘密。どこをどうすればこんな発想が生まれるんだろう。クドカン素晴らしすぎる。最高。Vamp=吸血鬼、Bamboo=竹(=かぐや姫=エイリアン)、Burn=燃える!「混ぜるな危険Vamp! Bamboo!Burn!」っていう歌まであるんだから最高オブ最高。
トーリーとしては明確なラストがあるわけじゃなく、実際何も解決されてないんですよね。殺し合い始まるかってところで終了して、藤志櫻とかぐや姫がその後どうなるかは不明。でも、ひたすらに夢中になれる。締め方が最高にかっこいい。強烈な愛憎劇にふさわしいラストで、また千年先も二人はこうやって対峙してるんじゃないかって想像できる。

冒頭シーンが竹取物語の導入で、完全に不審者キャラが最初から登場してぶっ飛んでた。クドカンらしくパロディも飛ばしてる。藤志櫻率いるV系バンドメンバーがプロモーション活動として各テレビ局の朝の情報番組インタビューを受けるシーン。目つぶしテレビ(めざましテレビ)、ZIPPO(ZIP)、スッカリ(スッキリ)、DON(PON)だったかな。目つぶしテレビなんて、「今日の目つぶしジャンケンはチョキで目つぶしでした~」とか言っちゃう。あんなの爆笑するしかない。ホボカタ研究所なんてものまで出てくるし、しかも、明らかにももクロ意識の衣装で歌って踊る。もう何でもあり。藤志櫻はV系バンドって設定もあるんで色々歌うけど、どれもメロディーはいいのに歌詞がひどい。今で言うなら、岡崎体育さんの『感情のピクセル』みたいな。

 

生田斗真さん。何をしてもトゥーマッチ感が否めない、前へ前への藤志櫻。かぐや姫に自信満々で求婚するのに断られて、そこから全てが始まる。生田斗真さまが平安貴族で銀髪のヴァンパイアでV系バンドボーカルってどんな夢小説の世界観???という感じに設定てんこ盛り。「麻呂っすか?」の言い方もウザさ満点で一周回って愛おしくなる。あの麗しくてこの世のものとも思えない外見だから、吸血シーンなんてぞっとするぐらい美しいかと予想していたのに見事に不気味で笑った。現代を生きるV系バンドボーカル<TOSHIRO>になってからも、全ての衣装が綺麗。黒のロングコートを靡かせて歌う姿なんて見惚れるしかない。
千年間もただ一人、かぐや姫だけを想い続けて捜していた藤志櫻。最初はただのポップな一目惚れのような感じだったのにあまりに一途過ぎた。最終的にかぐや姫に対して、「俺を恨め。そうすれば自分はあなたの中で生き続けられる」なんてことまで言う。ラストの藤志櫻は壮絶なまでに美しくて哀れで、生田斗真さんをキャスティングしたのは神。

 

小池栄子さん。今回のお目当てである小池栄子姐さん。ワカドクロ以来!天真爛漫なかぐや姫からゾンビまで振り切れた役ばかりだったけどどれも惹き込まれる。何より眼福に次ぐ眼福。あの小池栄子がナース服着てくれるんだぞ!グラビア時代の影響もあるのか、一瞬一瞬の静止状態がすごく妖艶で美しい。魅せ方を熟知されてるようなポーズ。ラストに藤志櫻と対峙したときの立ち姿も全てのパーツが綺麗に揃っているような感じで、息を呑むぐらいに惹き込まれた。発声も聞き取りやすくて好き。

 

中村倫也さん。半グレ組織リーダー、竹井京次郎。ドラマ『お義父さんと呼ばせて』のイメージと全然違う!役者として当たり前なのかもしれないけど、中村倫也さんは本当に役によって全然違う。今回はガッツリメイクで男臭い京次郎。着ている服がこれまた半グレ組織っぽい出で立ちで、匂い立つ色気ってものを目の当たりにした。京次郎のかっこよさには平伏すしかない。でも、またもや女装もやっちゃう。女装姿可愛すぎでは?歌もお上手すぎて何もかもできるのか。神山智洋さんとの絡みも最高。神山智洋さん演じる蛍太郎が背後から胸を揉んでくるんですけど、中村倫也さん色っぽいいいいいい。そこから一転しての、藤志櫻への憎しみの視線が凄まじくて、恨み辛みを剥き出しにした表情が恐ろしすぎる。この舞台で中村倫也さんを見る目が本当に変わった。あそこまで変幻自在に、振り切れた役をできる方とは。

 

神山智洋さん。藤志櫻の家来、蛍太郎。生での初ジャニーズWEST。出番は少な目だけどおいしい役。「剥いても剥いてもさわやか!さわやかの玉ねぎですみません!」みたいに自分で言っちゃう愛すべきキャラ。もちろんそれだけじゃなく、意外に冷徹な面もあり。いい匙加減で天然とアホの子の中間で、笑いを掻っ攫っていくわ、ふんどし姿は披露するわ、体張ってますね!と驚いた。

 

橋本じゅんさん。今回は沖縄の社長さん。第二幕で観客全員スタンディングでフェスみたいに歌うところがあって、舞台上センターでゆらゆら揺れながら歌うじゅんさんをガン見。あのとき赤坂ACTシアターは間違いなく夏フェス会場だった。こういう観客参加型舞台は良し悪しあると思うけど、どうせなら、藤志櫻のV系バンドのライブのときにこの演出でもよかったのでは。じゅんさんといえば今はレミゼ。じゅんさん回のレミゼチケット勝ち取れなかった……!レミゼチケット争奪戦は鬼。

 

 

愛だろうと憎しみだろうと、千年分の同等の執着を相手に抱いてもらえるなら、それはある意味恋の成就のように、想いが報われるってことなのかもしれない。かぐや姫の恋慕った相手は蛍太郎だけど、その命を奪った分だけ、かぐや姫の中で藤志櫻の存在はとてつもなく大きい。憎むべき相手として永遠に思われ続けるならそれでいい、っていう心境に最後の藤志櫻は到達したように見えた。愛して憎まれて、憎んで愛されて、ああすごいドキドキする愛憎劇だった。歌も中毒性が高くて数日間頭に残り続けた。DVDは発売されたけど、今年か来年にでもゲキ×シネになってくれると嬉しい。

チケットが獲れるか自信は皆無だけど、生田斗真さんの次の舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』も観れるといいな。